職員初任者研修「コミュニケーションの基本」レポート@研修委員

職員初任者研修「コミュニケーションの基本」レポート@研修委員

日時:2018年8月23日(木)14:00~16:00
場所:珠藻荘2階 多目的ホール
講師:一般社団法人 日本体験学習研究所 鈴木由子 氏

 講師の経験 ~14:10
看護専門学校を卒業後、看護師として総合病院に29年間勤務。看護師時代に利用者とのコミュニケーションで苦労した経験があり、コミュニケーションの重要性に気付く。

 研修の狙い ~14:15
①効果的なコミュニケーションのための5つの要素を理解する
②自分のきき方の特徴に気づき、より効果的なあり方を試みる
③自分の話し方の特徴に気づく

 体験から学ぶ ~14:25
体験:体験する → 指摘(内省、観察):何が起こったのか → 分析:なぜ起こったのか → 仮説化:次にどうするのか このサイクルを回しながら学び、内省的実践家となる。
コミュニケーションとは「分かち合う」こと。自分と相手が同じ考え、気持ち、欲求を共有すること。

 個人ワーク ~15:00
対人コミュニケーションの検討表と集計表を使用し、人と関わっている時(近しい人を除く)のコミュニケーションの仕方やタイプの特徴などを客観的に見る。主観なので正確かどうかは分からないが、完成した五角形のグラフで効果的なコミュニケーションのための5つの要素(自己概念…自分が何者か、傾聴…人の話を注意深く聞く、尋ねる、表現の明確さ…分かりやすく表現する、感情の取り扱い…感情をつかみ、活かす、自己開示…自分を適度に表す)のバランスがとれているかどうか、どういった傾向があるのかを確認することができる。

ここまでで約1時間。トイレ休憩5分挟む

 グループワーク 2人組 実習「たずねる(聴く)・こたえる(話す)」 ~15:50
ルール①尋ねる人と答える人を決める。
ルール②必ず尋ねる人が聞いた内容について答える。
1回目 
テーマ:ここ最近の嬉しい出来事。
話をした後、振り返り用紙に尋ねた時、聞いた時を思い出して気づいたことを評価し、文章として具体的にまとめる。なるべく感想ではなく、事実を記述する。言葉にすることが訓練となる。
その後、気づいたことを同じ2人組で話し、更なる気づきを得る。尚、聞いた側は評価が低く、答える側は評価が高いことが多いとのこと。答える方が上手く話をできたと感じることが多い。

2回目 5分程度
机を使わずハの字(ななめ向かい合わせ)で行う。聞く側と答える側を交代。
テーマ:今関心のある事、趣味の話
その後、先程と同様に気づいたことを記述。コミュニケーションは言語以外でも影響を大きく受ける為、ハの字にしてみて違った事も記述する。
記述語、記述したことをまた2人で報告しあう。

 まとめの講義 ~16:00
・聴くときのポイント
沢山喋らず、相手の伝えたい気持ち、中身をきちんと、そのまま受け止める。相手の枠組みでとらえ、発言や行動にきちんと反応する。体が発しているサインに目を向ける。
・話す時のポイント
誤解が起こらないように明確に、相手に分かる言葉で具体的に表現する。話す速さと情報量はいつも相手のペースを考え、相手をよく観て話す。

・3つのきく
聴く→相手中心
聞く→自分中心(自分のききたいように)
訊く→自分中心(自分の関心、誘導尋問)

・3つの理解
判断的理解
同情的理解(上から目線)
共感的理解(同じレベル、もしくは相手の中に入り込む)
相手の事を知りたいと思う気持ちをもつ、相手の気持ちを尊重する→同情的理解から共感的理解へ

以上が今回の講義内容のレポートになります。

今回の講義の様子が分かる記事をご覧になりたい方は下記のURLをクリックしてください
https://www.sawarabi.or.jp/news/34100/