2021年度新規採用職員研修レポート(1日目)@研修委員会

2021年度新規採用職員研修レポート(1日目)@研修委員会

講義:さわらび会の基本理念について
講師:さわらびグルーブ CEO / DEO 山本左近

山本左近CEO / DEOには、さわらび会の理念やさわらび会のあらましについて講義していただきました。
○さわらび会の基本理念について
さわらび会の基本理念は「みんなの力で、みんなの幸せを」です。理念とは、こうあるべきという根本的な考えの事であり、組織を樹に例えるなら根に相当するものです。根がなければ樹は枯れてしまうように、基本理念がしっかりしていなければ組織は崩壊してしまいます。基本理念の幸せについて、さわらび会では幸せとは自立して自由に生き、今できることで他の人の役に立つ働きができる時に感じるものと考えています。この幸せを守っていくために、さわらび会は活動しています。
○さわらび会の歴史について
1962年に山本孝之理事長が山本病院を開設し、認知症への取組みを始めました。当時は認知症という言葉もなく、世間の病気への理解もほとんどない中で、山本孝之理事長は1973年に認知症介護の三原則を提唱し、時代に先駆けて認知症ケアに取り組んできました。またこの頃退院した患者の孤独死に直面し、退院後の生活の場としてさわらび荘を開設しました。
1978年には野依福祉村構想を発表し、福祉村に病院や老人ホーム、障害者施設の他、お寺や郵便局など多様な施設を設けて、お互いが助け合い、他の人の役に立つことのできる環境をつくってきました。
○福祉村について
福祉村の中には機能が重複する施設はなく、異なる機能を持った施設の集合体となっています。そしてそれぞれの施設が助け合い、福祉村は成り立っています。福祉村は緑豊かな土地ですが、この環境はもとからあったものではなく、福祉村で生活される方が四季を感じられるよう植樹をして出来上がったものです。
最後に、私たち自身が今自分にできることで他の人の役に立つ働きをし、自分自身も幸せになれる、さわらび会の理念を理解し職務に励んでいただきたいと思います。
(フェリス福祉村 瀧崎)

講義:さわらび会職員としての心構え
講師:医療法人さわらび会 副理事長、社会福祉法人さわらび会 専務理事 山本ゆかり

さわらび会の基本理念「みんなの力でみんなの幸せを守る」を身につけてください。
人は誰でも磨けば光ります。人それぞれに様々な特徴がありますが、その特徴を生かして磨いてください。単なる石も磨けば光ります。皆さんも宝石です。
社会人である自覚、倫理を大切にして下さい。社会人として社会に貢献できることは幸せです。皆さんは必要とされるありがたい立場にいます。ありがとうと言われることが、いかにありがたいか。
簡単にあきらめないで下さい。途中で投げ出さないこと、継続の大切さ、それがやがて大きな果実となって自分に返ってきます。さわらび会も大変な時がありましたが、周囲の助けもあり、皆さんの幸せのため、あきらめず歯を食いしばって頑張ってきました。
挨拶をしましょう。おはようございます。こんにちは、いらっしゃいませ、ご苦労様です、失礼します、失礼しました、の挨拶をしましょう。
科学的介護を行っていることを承知してください。歩けるようになったなどの改善事項は記録することで分かるようになります。日常業務で記録は大切です。個々の利用者様、患者様の情報を共有して、どこまでが安全なのか見極めることが大切です。
(カサブランカ 白井)

講義:さわらび会の歴史と概要
講師:医療法人、社会福祉法人さわらび会 理事長 山本孝之

さわらび会は私の哲学を形にしたものです。みんなの力でみんなの幸せを守るために活動するのが、さわらび会です。皆さんの幸せとは何でしょうか、自分はどうなったら幸せですか?幸せとは自立して自由に生き、今できることで、他の人に役に立つ働きができるときに感じるものと私は考えています。皆さんは今まで両親や周りの人に養われて生きてきましたが、これからは自分の力で自分の思うような仕事をして生きてゆくことになります。働くというのは周りの人を幸せにすることです。これが、さわらび会の哲学です。給料が欲しいから働くのでなく、周りの人を幸せにするために働いてほしい。自分は周りの人を幸せにするために何ができるのか考え体を使ってほしいと思います。
(カサブランカ 白井)

講義:認知症について
講師:福祉村病院 副院長 伊苅弘之氏

伊苅先生には認知症の種類や症状、治療法について講義をしていただきました。
認知症とは脳の一部が委縮して機能が低下し、自立した社会生活が送れなくなる状態のことを指します。その症状は脳の委縮した部分が司っていた機能に現れ、記憶力や判断力など認知機能が低下する中核症状と、それに伴うストレスや不快感によって発生する徘徊や妄想などの周辺症状とに大別されます。
認知症の治療法としては、現時点では委縮した脳を元に戻す方法は存在せず、その進行を遅らせることが主流とのことです。これは質の高いケアを提供することによってその原因となる中核症状を抑え、周辺症状の改善を図ることを目標としており、その手法としてはパーソンセンタードケアがあります。この手法はその人の医学的な視点での特徴の他に生活歴、性格、趣味など個人的な特徴を知り、その方が幸せを感じる環境を作るものです。このパーソンセンタードケアを実践するには、山本孝之理事長先生の提唱した認知症介護の三原則を実践することが重要とのことでした。
(フェリス福祉村 瀧崎)

講義:感染症について
講師:福祉村病院 院長 小橋修氏

小橋先生には感染症について、特に新型コロナウイルス感染症について講義していただきました。新型コロナウイルスの感染経路には主に会話や咳による飛沫感染や、ウイルスが付着した手が触れることによる接触感染があります。飛沫感染についてはマスクを着用することで、自身が持つウイルスの飛散と他者からの感染の両方を防ぐことができるほか、屋内では換気を行うことによって感染リスクを低下させることができるとのことです。接触感染については手洗いによってウイルスを洗い流すことによって感染リスクを低下させることができるとのことです。
症状としては呼吸苦や咳、倦怠感や味覚症状がありますが、これらの症状が長期にわたり継続する可能性があり、未然に予防することが何より重要とのことです。
新型コロナウイルスに感染しても8割の人は軽傷で済むが、高齢者が感染すると重症化する可能性が高いため、高齢者に感染させないためにも、自身が感染しないよう努めなければならないとのことでした。
(フェリス福祉村 瀧崎)