2020年度新規採用職員研修レポート 虐待、身体拘束防止研修

2020年度新規採用職員研修レポート 虐待、身体拘束防止研修

講義:身体拘束ってなに?
講師:老人保健施設ジュゲム 看護師 八木聖名子

 「身体拘束」とは、徘徊・他人への迷惑行為等の問題行動などを防止するために、車椅子やベッドに拘束して行動や自由そのものを奪うことを言います。それ以外にも薬を過剰に服用する「ドラックロック」、言葉による制止を行う「スピーチロック」などがあり、これらはQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を損なう恐れがあります。
 2004年4月に介護保険制度がスタートし、現在は「身体拘束ゼロ」の時代となっています。患者様・利用者様の尊厳をいかに守るかが重要であり、身体拘束は緊急時のやむを得ない手段として用いることが原則です。「切迫性」「非代替性」「一時性」という三つの要件を満たしたときのみに、やむを得ず行うということを念頭において下さい。
 その他、高齢者の虐待も同じく問題になっています。「身体的虐待」「性的虐待」「心理的虐待」「経済的虐待」「ネグレクト」などです。虐待をしてしまう人の心理として、「介護で自分の時間が持てない」「介護と両立ができず仕事を辞めざるを得なかった」・・・などさまざまな背景があります。ひとりで抱えこまず、家族間であったり、職場においてはチームで話し合いストレスを無くすことが大事です。
 特効薬はお互いを思いやる心と優しさ。お互いに助け合い、支えあって下さい。
(あかね荘 白井)